ORCIDとは?

ORCID(オーキッド)とは、Open Researcher and Contributor IDの略称で、世界中の研究者に一意の識別子を与えることを目指す国際的な非営利組織です。ORCIDは同姓同名の解決のためのツールや研究者が個人で管理するためのプロフィールシステムにとどまらず、研究者・研究コミュニティー全体の労力を軽減するためのインフラとして機能しています。

ORCIDの実績情報は、研究者本人だけでなく、ORCIDメンバーである大学、研究機関、出版社、システムベンダーなどが、正確な情報を速やかにORCIDに蓄積していきます。ORCIDメンバーが登録した情報には登録元の機関が明記されるため、情報の信頼性が担保されます。

ORCIDを利用するメリット

ORCIDサイトでユーザがアカウント登録することで、固有の識別子(16桁のID)=ORCID iDを取得することができます。また、サイト上にユーザ個別のマイページが作成され、研究者としての自身のプロフィールと共に、論文や大会発表などの研究業績、さらには取得した研究助成金の情報などを無料で登録し、閲覧することができます。

また、ORCID iDと紐付けて研究者の所属や業績情報をORCIDレコード上に登録・集約することにより、ORCID iDを使った外部サービスとの連携がより便利になります。これにより、研究者のみならず、研究者の所属する研究機関や学協会、研究の助成機関、そして研究成果の出版を行う出版社など、学術研究を取り巻くすべてのステークホルダーが多くのメリットを享受することができます。

アトラスがORCIDを支援する理由

私たちが目指すのは、ITを通じて学術研究の発展に寄与することで、社会をより良くするお手伝いをすることです。インターネットの普及によって、学術研究の世界も爆発的な進化と発展を遂げてきました。インターネットがもたらした学術コミュニケーションの効率化、高速化により、研究手法もまた効率化され、スピードアップしました。しかし、学術コミュニケーションは進化の途上にあり、解決すべき問題はまだ多く残っています。ORCIDが取り組む研究者の「名寄せ」の問題もその1つです。

私たちは、学術インフラであるORCIDのビジョンに共感し、同時に大きな将来性を感じております。学術に特化したIT企業として、ORCID連携による各種サービスとの融合を果たしていきたいと考えております。

ConfitとSMOOSYにおけるORCID連携のメリット

アトラスが提供する学術大会サービスConfitおよび会員管理支援サービスSMOOSYでは、ORCIDと連携してシングルサインオンを実現しています。これにより、以下のようなメリットをユーザーである研究者や学協会へ提供することを目的としています。

ログイン容易性

新規ユーザーはConfitとSMOOSYそれぞれのサービスでアカウントを登録することなく、ORCIDログインのみでサービスを利用できるようになります。これにより、複数のアカウントを管理する煩雑さを解消します。

サービス間の連携強化

ORCID IDによって同一人物かを確実に識別でき、ConfitとSMOOSYを連携して使うユーザーのユーザー体験が向上します。

国際的な互換性

Confit/SMOOSYを利用する学協会参加者には日本国外の研究者も多いため、国際的に使用されているORCIDの実装は、彼らのサービス登録時の抵抗感や困難を低減します。